消えかけているもの
僕は消えかけている。
僕の周りと共に消えかけている。
上も、
下も、
右も、
左も、
前も、
後ろも・・・・・・
全て年を経ると共に無い事に気がつかされる。
全て幻だと。
僕を支えるの物は、
柔らかな痛み、
ほのかな香り、
わずかな温度、
それだけ。
あまりに頼りなくて涙が出た。
あまりに弱々しくて不安になった。
そして、やさしい風にも怯えて震えた。
でも・・・・
僕と違う人が一人でもいるのだろうか
誰もが怯えて泣いている。
誰もが不安でしがみつく物を奪い合っている。
僕はそこには行かない。
ただ、おとなしく消えていこう。
2004/8/25
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